a) It’s Love That Really Counts
b) The Fortune Teller
Fontana TF412 Aug.1963
キャバーン・クラブのDJボブ・ウーラーの紹介でフォンタナと契約したマージービーツのデビューシングルが、バート・バカラックとハル・デヴィッドの楽曲であった。「イッツ・ラヴ・ザット・リアリー・カウンツ」のオリジナルは、アメリカの黒人ガールグループ、ザ・シレルズ。非常にメロウなバラードで、マージービーツの魅力がよく出ている。一方のB面はローリング・ストーンズ、ホリーズらもカヴァーしているR&Bの名曲。A面とは違って若々しいビート・サウンドを聞かせてくれる。このシングルは全国チャートの24位のヒット。リヴァプールでは10万枚を売り上げたといわれている。
a) I Think Of You
b) Mister Moonlight
Fontana TF431 Jan.1964
マージービーツにとって最大にヒット曲。ギターのリフ・フレーズが印象的なポップ・バラードの名曲。非常にジェントルなファースト・シングルと同じく、彼らの持ち味がよく出ている。B面はビートルズもカヴァーしているドクター・フィールグッドのカヴァー。ビートルズのヴァージョンとは違い、パーカッションなどのダブのないシンプルなアレンジになっている。全英チャート5位にランクされる大ヒット。このシングルを最後にビリー・キンズリーは脱退。替わりにジョニー・ガスタフソンが加入
a) Don’t Turn Around
b) Really Mystified
Fontana TF459 Apr.1964
前シングルの「アイ・シンク・オブ・ユー」に続いて、P
Lee Stirlingによる曲。これもなかなか素晴らしいポップ・バラードである。イギリスでは13位にランクされるヒットとなった。B面はトニー・クレインとジョニー・ガスタフソンによるオリジナル。ハンド・クラッピングが効果的なかなりノリノリのポップナンバーで、ビートグループのオリジナルのなかでも屈指の名曲である。
a) Wishin & Hopin
b) Milkman
Fontana TF482 July 1964
ファーストシングルと同じく、バート・バカラックとハル・デヴィッドの楽曲でダスティ・スプリングフィールドと競作に。とはってもダスティのシングルはイギリスではリリースされず、マージービーツ盤が13位のヒットに。ダスティ盤はアメリカでシングル発売され、6位の大ヒットとなる。B面の「ミルクマン」はトニー・クレインとジョニー・ガスタフソンによるオリジナル。プリーズ・ミスター・ポストマンにヒントを得て書いたのだろうか?このコンビの楽曲は非常にクオリティが高い。
a) Last Night (I made A Little Girl Cry)
b) Send Me Back
Fontana TF504 Oct. 1964
A面は一連のシングルと同じく、スローテンポのポップ・バラードで、私個人は非常に好きな曲であるが40位どまりに終わり、初めてトップ30入りを逃してしまった。B面の「センド・ミー・バック」はトニー・クレインとジョニー・ガスタフソンによるオリジナル。彼らにしてはわりとハードな感じのするロック・ナンバーといえよう。
a) Don’t Let It Happen To Us
b) It Would Take A Long Long Time
Fontana TF568 May 1965
A面の「ドント・レット・イット・ハプン・トゥ・アス」はデビュー盤と同じくシュレルズの曲でハーマン・エドワーズとハル・デヴィッドによる作品。実は筆者のフェバレット・ナンバーなのだが、初めてランク入りを逃してしまった。1965年当時、すでにR&Bのカヴァーと言うのは時代遅れになりつつあったようだ。B面はトニー・クレインとアーロン・ウィリアムスによるオリジナル曲。非常にリラックスしたカントリー調の曲である。このシングルからキンズリーが復帰し、ガスタフソンが脱退している。
a) I Love You Yes I Do
b) Good Good Lovin'
Fontana TF607 Sep. 1965
夏ごろにマネージメントがザ・フーのマネージャーでもあるキット・ランバートとクリス・スタンプにチェンジ。その第1弾としてリリースされたのがこの曲であった。非常にドラマチックなバラードでオリジナルはブルムース・ジャクソンの古典。22位のヒットを記録。B面は変わってノリのよいロックン・ロール。オリジナルはジェームス・ブラウン。この辺の曲もあっさりしたアレンジでこなすのがマージービーツの魅力。
a) I Stand Accused
b) All My Life
Fontana TF645 Dec. 1965
オリジナルはジェリー・バトラーで、この辺の選曲は、ピート・タウンゼントの助言もあったのだろうか? 32位のヒットを記録した。B面はトニー・クレインとアーロン・ウィリアムスによるオリジナル曲で、ちょっと不気味な雰囲気を持つがなかなかメロウな曲。このシングルを最後にマージービーツは解散する。