アベ・ヤコブのキウィ・ロール

2024.11.10 upload

 

回転した後、自分のスネを相手の膝裏に当て手で足をぐいぐい締め上げる

 

 

   
相手の足をロックしたまま前方に回る    

 

新日本プロレスの旗揚げ時の看板外人であったレッド・ピンパネールの正体アベ・ヤコブ(エイブ・ジェイコブズ)がフィニッシュ・ホールドとしていたのがキウィ・ロールである。

回転して足を決める事からオクラホマ・ヘイライドの以前は類似技として紹介したが、良く調べてみると似て非なる技であることがわかった。

オクラホマ・ヘイライドはバナナ・スプレッドの体制で両足を股割きの状態で固定して後方に回転してギブアップを奪う技であった。一方のキウィ・ロールは相手の片足を決めて前方に2回ほど回転してから、両手でギコギコと締め上げてギブアップさせるという技であった。ハッキリ言って非常に地味。それをカバーするために回転したのであろう。オクラホマ・ヘイライドよりもラッシャー木村の回転足4の字固めに近い技と言えそうである。

この技の動画はほとんどなく、YouTubeに上がっているが、相手をギブアップするには至っていない。以下リンク3分過ぎにキウィ・ロールを出しているが、地元のファンが「キウィ・ロール!キウィ・ロール!」と技をリクエストしており、ファン(恐らくノースカロライナ)に浸透していたことがわかる。

https://www.youtube.com/watch?v=aVEvVB9K28M

この技は日本ではキム・ドク(タイガー戸口)が使っていたが、アメリカ遠征中にアベ・ヤコブから盗んだものであろう。昭和53年9月のUNヘビー級タイトルマッチではジャンボ鶴田をギブアップさせている。しかし、途中で足が外れたりあまりこなれていない感じであった。


キム・ドク時代のタイガー戸口が公開したキウィ・ロール