ボブ・アームストロングのスウィング・フルネルソン(ネルソン・スウィング)

2002.10.15 upload
2025.1.2 remix

 

   
この技だけでファンの記憶に残る(?)ボブ・アームストロング。

 

 10数年前から一芸入試なるシステムが導入され、勉強はもうひとつでも何かに率い出た生徒を積極的に入学させると言う大学が増えたようだが、プロレス界にも一芸さんは非常に多い。

 後にジム・ドランゴとして新日本プロレスの旗揚げシリーズに参加したボブ・アームストロングもその口だ。彼は相手をフルネルソンに捕らえ回転すると言うスウィング・フルネルソン(ネルソン・スウィング)を考案(?)し、日本で公開したのである。

 相手を回転させると言うのは見た目にも非常に効果的でジャイアントスウィングをはじめエアプレーンスピンなど回転技は多いが、それまで一般的に使われていた技に回転すると言う要素を入れたのはこのスウィング・フルネルソンと、アントニオ猪木のスピニング・バックブリーカーぐらいのものではないだろうか?

 しかし残念ながらこの二つの回転技もリアルタイムでご覧になっていたファンの脳裏には焼きついているが、後追いのプロレスファンのほとんどはその存在さえ知ららない状態である。

 スウィング・フルネルソンを使うレスラーもアンドレ・ザ・ジャイアント、ケン・パテラやマイク・シャープ・ジュニアが使っただけで、ほとんどいない。こういう一芸さんも我々は未来永劫にに語り継がれる権利があるはずである。

 

   
 ケン・パテラの豪快なスウィング・フルネルソン    アンドレもこの技を得意としていた    マンドー・ゲレロも意外な使い手だった

 

     
 ドン・レオ・ジョナサンのフルネルソン*   猪木を苦しめたパテラのフルネルソン*     グラハムのフルネルソンも強烈!   ビリー・ジャックのフルネルソン。日本ではウケず

 

 さて、この技の原型であるフルネルソンだが、日本では「痛め技」の範疇を出なかったが、アメリカでは怪力レスラーのフィニッシュ・ホールドとして認知されていた。ケン・パテラ、スーパースター・ビリー・グラハム、ビリー・ジャックあたりが使い手として有名である。ギブアップさせるのではなく、失神させてフィニッシュということも多かったようである。

*印 写真提供:HARU一番様