エドワード・カーペンティアのサマーソルト・キック
2003.11.29 upload
2024.11.23 remix
よく雑誌で紹介されていたショット | 記念すべき来日第1戦のショット! | サンダー杉山とのIWA世界戦でも爆発! |
このサイトや「昭和プロレス・マガジン」「昭和プロレス復活祭」で、何度も書いたり喋ったりしているが「プロレスは妄想のスポーツ」である。特に情報の少ない昭和40年代には、少年ファンたちは1枚の写真から妄想を働かせたという。当時の少年ファンたちの関心は必殺技に注がれた。中でも少年ファンたちの心を掴んだのが、エドワード・カーペンティアのサマーソルト・キックであった。
当時の専門誌に掲載されていたサマーソルト・キックは、コーナーに釘つけになっている相手の手前で宙返りしているカーペンティアが映っているものであった。プロレス・マンガや雑誌などでは「カーペンティアは前方に回転して、相手の胸を蹴る技」と紹介されていたので、多くのファンがそれを信じていた。そして昭和45年の夏、国際プロレスにエドワード・カーペンティアが来日。少年ファンの目は「サマーソルト・キックの正体」に注がれたのである。 |
コーナーの相手の顔面を一撃 | 足はロープ最上段に・・・ | そのまま後ろに宙返り | ||
凄い跳躍力だ | 見事に着地 | そしてソバットを一撃! |
カーペンティアがみせたサマーソルト・キックは少年たちが想像したものとは全く逆のものであった。なんとカーペンティアはコーナーに相手を釘付にすると、そのまま前方に宙返りして相手を蹴るのではなく、トップロープ登っていき、相手の顔面にパンチを叩き込んでから、後ろに宙返りして、着地してから相手にソバットを叩きこんだのである。この光景を見て落胆した少年ファンは非常に多かったという。挫折を体験して少年は大人になってゆくのである(大げさな!)。
カーペンティア来日後、エリック・フローリッチやダグ・ギルバート、チャボ・ゲレロらがこのワザを公開している。全日本プロレスに来日した際にジェリー・コザックもサマーソルトキックを披露したが、コザックはセカンドロープから宙返りした。こちらの方が着地するのは難しそうだが。 |
エリック・フローリッチ | ダグ・ギルバート |
チャボ・ゲレロ | タイガーマスク(佐山聡) |
ジェリー・コザックが披露したセカンドロープからのサマーソルトキック |
相手をコーナーに振ってから相手に向かって走り込み | 左足をさっとセカンドロープにのせ、右足で相手の胸を蹴り… | |
そのまま宙返り。滞空中のフォームが美しい | そしてマットに着地する |