ディック・マードックの小牛の焼き印押し

2000.1.22 update

 

    ディック・マードックといえばブレン・バスターだが、彼が使ったもうひとつの必殺技がこの小牛の焼き印押し=カーフ・ブランディングである。この技はコーナーに相手を釘付けにしておき、自らはコーナーに登って相手の頭髪をつかみ、そのまま前に手折れ込むというまさに「テキサスの荒くれ男」が使いそうな荒技であった。

では、この技がマードックのオリジナルだったか?というとそうではなかったようだ。写真は57年7月に行なわれた飛竜10番勝負からのものだが、この写真のキャプションには「プロシアン・バックブリーカー」とある。つまり「ドイツ式背骨折り」ということは、ドイツ系レスラーのおはこだったという訳だ。日本で最初に公開したのはドイツの電撃男 ワルドー・フォン・エリックであった。

しかしそんなことはどうでもいい。今は亡きマードックが蘇らせた、この拷問技を我々は一生わすれることはないであろう。