エル・ゴリアスのメキシコ式逆エビ固め

2024.11.23 upload

 

 
裏返す時の攻防も見ものだ!  

渾身の力で締め上げる。なんと力強いことか!

 

  

 私の好きなレスラーのなかにエル・ゴリアスがいる。究極のB級レスラーである。ブラック・ゴールドマンとの「ゴマの蠅コンビ」は最高!

 横道にそれるが「B級」という言葉に過剰反応する向きが一部存在する。「B級」は「2流」「3流」とは違う。私からしたら最高の誉め言葉なのだが、この「B級」という言葉のニュアンスが分からない人にはいくら説明してもわからないようである。

閑話休題

 エル・ゴリアスはチンピラ風の風貌で、ゴールドマンをのコンビで小ずるい反則連携で相手を翻弄する小悪党のイメージが強いが、いわゆるジャーベといわれるルチャリブレ特有の複合技をビシッと極めるところが、ただの小悪党ではない。これが「B級」と「2流・3流」の違いである。

 ゴリアスの披露したジャーベの中でも見た目にも強烈なのが、初来日となる昭和46年「ゴールデン・シリーズ」で公開したメキシコ式逆エビ固めである。これは相手が完全にエビ反りになっており、脚もしっかり固定できている。本家の逆エビ固めにも遜色ないどころか、個人的にビジュアル的にはこちらのほうがインパクトがあって好きである。昭和52年の新日本プロレス「アジア・チャンピオン・シリーズ」にアジアン・テローズ2号として来日した際にもこの技を披露している。

 写真を見ただけでは、この技のかけ方は分からないだろう。まず相手を腹ばいにさせ、両手で相手の両足首をつかんで持ち上げ、相手の足の間を跨いで、相手をエビ反りにして相手の足をぐいぐいと押さえつけるというものである。

 メキシコではなんと呼ばれているのかは、分からないが、なかなか見栄えもあり、威力もありそうな素晴らしい技である。