ジプシー・ジョーのフライング・ニードロップ

2004.8.11 update

 

       

 

 以前はキラー・コワルスキーの項に掲載していたが、思い入れが強くこのたび独立させることとなった、ジプシー・ジョーのフライング・ニードロップ。コワルスキーのニードロップは、威力はもちろんのこと、そのフォームも素晴らしく美しかった。しかしジョーのニードロップは連続写真を見ていただければ分かるように、見てくれは決してよくない。しかし、上の写真をご覧になって判るように、着地寸前に身体をひねって衝撃度を増すという、細かな一面も。ある意味「野武士的」とでもいおうか。見てくれはどうでもいい、相手にダメージを与えることのみに専念しているかのようである。

 ジョーの見せ場はなんと言っても金網デスマッチにおける、金網の天辺によじ登ってのニードロップであった。木村との金網戦では場外にいる若手が金網を揺らして自爆。見事に回転して背中で受身を取って見るという名シーンを演出した。試合にちょっかいを出してきた大位山との金網制裁戦では、金網の天辺からのニードロップを、大位山の胸元に見事に炸裂させてKO。大位山はこの一撃で、肋骨を骨折。これが原因でレスラー寿命を縮めることになった。

 ジプシー・ジョーのような、ラフで、タフで、豪快なヒールの再登場は夢物語か?