1960年代当時のクラブ・シーンをリアルに切り取ったのが、このアルバムである。主役はジョージー・フェイムだ。日本では「明日に向かって撃て!」の主題歌を歌ったことで有名だが、「イエイエ」のヒットを放ったコロムビア時代の楽曲については、全く見向きもされなかった。事実、リアルタイムで販売権を持っていた東芝音工はこのアルバムをリリースしていない。フェイムに関してはベスト盤を1枚リリースしていたに留まっている。しかし何年か前にクラブ・ミュージックがもてはやされた時期があり、ようやく正当な評価を日本でも受ける事になった。
この人のライブには、なんとも言えないほのぼのした空気が漂う。観客との一体感、バンドとの一体感も心地よいし、なんといってもフェイム自身が演奏を愉しんでいることが、音源からもよく伝わってくるのが嬉しい。一度は聞いてほしい名盤なのだが、アナログではリイシューされたものの、なぜかCDとしてはリリースされていないのが、残念でならない。
【2010年追記】
この名盤は2006年にようやくユニバーサルミュージックがCD化。手軽に楽しめるようになったが、限定生産だったようで現在はすでに入手困難である。
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