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THE GANTS
THE BEST OF THE GANTS
Sundazed SC11078
お勧め度 ☆☆ |
Road runner My baby don't care ( You can't blow
) Smoke rings Little boy sad Gloria I don't ant to see her
again Stormy weather Never go right Six days in May I
wonder Crackin' up Summertime blues Try too hard I want your
lovin' Spoonful of sugar Dance last night Somebody please Oh
yeah I'm a snake
Greener days |
これまたサー・ダグラス・クインテットと同じく一発屋のアメリカン・グループである。典型的なガレージ・バンドで、ハーマンズ・ハーミッツやデイヴ・クラーク・ファイヴ(
Little boy sad,Try too hard )の曲をカバーすると言った、限りなく素人に近いテイストが魅力でもある。このミシシッピ出身の4人組は、デビュー前に65年3月のアニマルズ・アメリカ・ツアーのフロリダ公演に参加した。この時のスナップがライナーに使われているが、エリック・バードン、ジョン・スティール、チャス・チャンドラーの3人の前で緊張しまくっている4人が移っているが、アニマルズの3人でカメラを見ているのはチャスのみ。全く相手にされていなかった!これをばねにしたのかどうかはしたないが、彼らはR&Bのクラシック「ロード・ランナー」をローカルレーベルに吹き込むが、これがなんと大手のリバティの目に留まり、リバティが権利を買い取り全国発売、これが全米52位という何ともいい感じのスマッシュヒットとなる。しかし、ヒットはやはりこの1曲のみで、ほかの曲は鳴かず飛ばずだったようだ。しかしなぜかアルバムは3枚も出しているのであった。
しかし、曲はぐっと来るいいものが多い。特にシド・ハーリングによるオリジナル・ナンバーは注目に値する。ロード・ランナーのB面曲で「冷たいあの娘〜My
baby don't care」、ビートルズの「フロム・ミー・トゥ・ユー」にどことなく似ている「I don't ant to see her again
」、10代の片想いを歌った「 I wonder 」「Spoonful of
sugar」などは素晴らしいポップ・ナンバーである。特に「アイ・ワンダー」は筆者のお気に入りだ。しかし、このシド・ハーリングは声が悪い。歌が下手って訳ではないが、非常に聞きづらいのだ。シャウトのつもりでも浪曲のうなりような曲もあり、コーラスとのバランスが取れていない。それだけが欠点と言えば欠点。
で、トップ40にさえ入っていない彼らが、アルバムを3枚も出すほどの人気があったか?考えてみた。メンバーの写真を眺めてみると、リードボーカルのシド・ハーリングが当時アメリカで人気絶頂のピーター・ヌーンに良く似ているのである。彼のハーマンもどきの風貌で人気があったんじゃないかなぁ?全くの邪推だが、意外と当たっているような気もするのだが・・・。 |