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THE BEST OF FREDDIE AND
THE DREAMERS
EMI USA
CDP-7-96979-2
お勧め度 ☆☆ |
If you gotta make fool of somebody, Yes I
do I'm telling you now What have I done to you You were made for
me Send a letter to me Over you Come back when you're ready I love
you baby Don't make me cry Just for you Tell me when I think of
you I don't love you anymore I understand Do the Freddie A little
you Things I'd like to say A love like you How about trying your luck
with me If you've got a minute babay When I'm home with
you Playboy
Turn around, Brown and porters( meat exporters) Lorry |
ピーター・バラカンが「子供時代最悪の思い出はクリスマスにフレディとドリーマーズのレコードをプレゼントされたこと。」なんて事をある雑誌の対談でいっていたが、これは音楽評論かにあるまじき暴言だと思う。確かにフレディとドリーマーズはローティーン向けの人畜無害なコミカルなバンドであった。しかし彼らの作品の中には捨て難い名作も多い。これを自分の好みで、ろくに聴きもせず一刀両断に切り捨てることは傲慢だとしか言いようがない。そのグループのうわべだけで判断し、実力を知らずにけなすことは嘆かわしい。フレディとドリーマーズはしっかりした実力のあるグループだから。
当時の彼らは同郷のハーマンズ・ハーミッツ同様、本国よりもアメリカで大いに受けた。当時のTV番組のビデオを見ると、我々が思っているよりも彼らのアメリカでの待遇は非常に良かったようである。特にフレディ独特の操り人形のような動きをフィーチャーした「ドゥ・ザ・フレディ」というダンスはアメリカでは大ブームになったようだ。シンディッグやハラバルーといった番組でも出演者全員で踊っているという。トリニ・ロペスやフランキー・アヴァロン&アネットといった大御所もフレディといっしょに踊らされているのには笑える。
確かに初期のシングル作品はおふざけが過ぎて失笑してしまうものがあるが、皮肉にも人気がなくなってからの作品は思わず唸るような傑作が多い。1966年頃にドイツのTV番組「ビート・クラブ」に出演しビートルズの「ラン・フォー・ユア・ライフ」を演奏しているが、彼らの演奏はおそらくビートルズよりも上であろう。非常にタイトで「真面目な」演奏をしていた。その時に歌っていたのが「イフ・ユー・ゴット・ア・ミニッツ・ベイビー」で、これは前年の「ア・リトル・ユー」路線に乗った非常に切ないメローな雰囲気を持ったラブ・ソングであり、そのB面のボッサ・ノーヴァ風の「ホエン・アイ・ホーム・ウィズ・ユー」はビート・グループ史上屈指の名演。この曲を聞くと、彼らへの評価は一変すると思う。それほどの名曲だ。このシングルは筆者にとってベスト10に入る名盤シングルとなっている。とにかくどんなグループも一時期だけを槍玉に上げて酷評するのは間違っている。絶対に光るものはあるはずだ。
【2006.5.5追記】
このCDは現在ジャケットデザインを変えてリリースされている。またイギリスEMIが2枚組の「ULTIMATE
COLLECTION」をリリースしている。2枚組ながら安価で音も良いので、入門用としてはこちらをお勧めする。
【2010年追記】
このフォーマットではすでに廃盤になっているようです。
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