1〜4回優勝 アントニオ猪木   5回優勝 アンドレ・ザ・ジャイアント

 

 

第1回MSGシリーズ 昭和53年

予選は5ブロックからなるトーナメントで8人が決勝リーグ進出。シード参加のアンドレを含めた9人で総当たりの決勝リーグを行ない、上位2名が優勝を争う。

参加選手 : アントニオ猪木、坂口征二、藤波辰巳、長州力、星野勘太郎、山本小鉄、木戸修、木村健吾、藤原喜明、永源遙、アンドレ・ザ・ジャイアント(シード)、ニコリ・ボルコフ、バグシー・マグロー、トニー・ガレア、バロン・シクルナ、チーフ・ジェイ・ストロンボー、コロソ・コロセッティ、マーティン・ジョーンズ、レイ・スチール、ピート・リーブス、上田馬之助

予選リーグ

Aブロック
1回戦 : ☆猪木−坂口★、○木戸−木村●、2回戦 : ○猪木−木戸●・・・猪木が決勝進出
Bブロック
1回戦 : ○藤原−ジョーンズ●、○ストロンボー−シクルナ●・2回戦 : ●藤原−ストロンボー○・・・ストロンボーが決勝進出
Cブロック
1回戦 : ○マグロー−山本●、○ガレア−リーブス●、2回戦 : ○マグロー−ガレア●・・・マグローが決勝進出
Dブロック
1回戦 : ○藤波−上田●、○コロセッティ−永源●、2回戦 : ○藤波−コロセッティ●・・・藤波が決勝進出
Eブロック
1回戦 : ○ボルコフ−星野●、●スチール−長州○、2回戦 : ○ボルコフ−長州●・・・ボルコフが決勝進出

敗者復活戦 A
1回戦 : ○上田−永源●、○山本−リーブス●、2回戦 : ○上田−コロセッティ●、●山本−ガレア○
3回戦 : ○上田−ガレア●・・・上田が決勝進出
敗者復活戦 B
1回戦 : ○シクルナ−ジョーンズ●、2回戦 : ○坂口−木戸●、○シクルナ−藤原●、
3回戦 : ○坂口−シクルナ●・・・坂口が決勝進出(木村は負傷のため棄権)
敗者復活戦C
1回戦 : ○長州−スチール●・・・長州が決勝進出(星野は負傷のため棄権)

決勝リーグ(45分1本勝負)

○フォール、ギブアップ勝ち(5点)、☆リングアウト勝ち、◇反則勝ち(4点)、△引き分け(2点)、▲没収試合(0点)

 

  猪木 坂口 藤波 長州 上田 アン
ドレ
マグ
ロー
ボル
コフ
スト
ロン
得点
猪木 29
坂口 24
藤波 25
長州
上田 14
アンドレ 37
マグロー 15
ボルコフ 14
ストロンボ

 

優勝決定戦大阪府立体育会館 :時間無制限1本勝負)

☆猪木(リングアウト16分41秒)アンドレ

猪木が初優勝

総評

WWWFとの提携によりMSGシリーズに名称変更しての第1回目。参加選手も過去最高の21人となり多いに盛り上がった。予選ではいきなり1回戦で猪木と坂口が激突。2度の延長の末に猪木がリングアウト勝ちを拾う。凱旋帰国の藤波が坂口を押さえ3位の成績を残す大活躍。それに比べ1年前に大活躍した長州の低迷が目を引く。アンドレの強さが光ったシリーズだった。前半戦にはジャック・ブリスコ、エル・ソリタリオが特別参加した。

 

第2回MSGシリーズ 昭和54年

予選はくじ引きで対戦相手を選び2勝した者もしくは、3人によるトーナメントを勝ち抜いた者が決勝進出(敗者復活戦はなし)、決勝リーグの得点上位2名で優勝決定戦を行なう。

参加選手 : アントニオ猪木(シード)、坂口征二、ストロング小林、藤波辰巳、長州力、星野勘太郎、木戸修、藤原喜明、永源遙、荒川真、マサ斎藤、上田馬之助、アンドレ・ザ・ジャイアント(シード)、スタン・ハンセン、チャボ・ゲレロ、エル・カネック、トニー・ガレア、ラリー・ズビスコ、ピーター・メイビア、ビクター・リベラ

予選トーナメント

1回戦 : ☆ゲレロ−坂口★、2回戦 : ★ゲレロ−坂口☆、3回戦 : ●ゲレロ−坂口○・・・坂口が決勝進出
1回戦 : ○ハンセン−上田●、2回戦 : △ハンセン−上田△、3回戦 : ◇ハンセン−上田◆・・・ハンセンが決勝進出
1回戦 : ○小林−リベラ●、2回戦 : △藤波−小林△・・・小林の棄権により藤波が決勝進出
1回戦 : ○斎藤−木戸●、2回戦 : ●斎藤−木戸○、3回戦 : ○斎藤−木戸●・・・斎藤が決勝進出
1回戦 : ○星野−ズビスコ●、2回戦 : 星野−ズビスコ○、3回戦 : ●星野−ズビスコ ○・・・ズビスコが決勝進出
1回戦 : ○長州−メイビア●、2回戦 : △長州−メイビア△、3回戦 : ○長州−メイビア●・・・長州が決勝進出
1回戦 : ○カネック−藤原●、2回戦 : ○カネック−藤原●・・・カネックが決勝進出
1回戦 : ○永源−荒川●、2回戦 : ○ガレア−永源●・・・ガレアが決勝進出

決勝リーグ(45分1本勝負)

○フォール、ギブアップ勝ち、□不戦勝(5点)、◇反則勝ち(4点)、△引き分け(2点)

 

  猪木 アン
ドレ
坂口 藤波 長州 ハン
セン
カネ
ック
ズビ
スコ
ガレ
斎藤 得点
猪木 41
アンドレ 36
坂口 31
藤波 22
長州 18
ハンセン 37
カネック 16
ズビスコ
ガレア
斎藤 10

 

優勝決定戦(蔵前国技館 : 時間無制限1本勝負)

○猪木(体固め9分3秒)ハンセン

猪木が2連覇達成。

総評 : 前回に続き豪華メンバーが参加したが敗者復活戦が無かったためゲレロ、上田、あたりのダークホースが予選で姿を消したため一部不満の声が上がった。また小林が藤波に決勝出場を譲ったことも賛否両論物議をかもした。また負傷を押して出場した藤波への猪木の「愛の鞭」が感動を呼んだ。猪木、ハンセン、アンドレ、坂口と言う4強のマッチ・レースが見物だったが、中でもハンセンの勢いは出色であった。

 

 

第3回MSGシリーズ 昭和55年

4ブロックに別れ予選トーナメントを行ない8名が決勝進出。シードの猪木、アンドレ、ローデスを加えた11人で決勝リーグを行ない、得点上位2名が優勝決定戦を行なう。

参加選手 : アントニオ猪木(シード)、坂口征二、ストロング小林、藤波辰巳、長州力、星野勘太郎、木村健吾、木戸修、永源遙、剛竜馬、アンドレ・ザ・ジャイアント(シード)、ダスティー・ローデス(シード)、スタン・ハンセン、チャボ・ゲレロ、ウィリエム・ルスカ、バッドニュース・アレン、チト・サンタナ、ジョニー・パワーズ、スティーブ・トラビス

予選トーナメント

Aブロック
1回戦 : ▲木戸−永源▲、☆木戸−永源★、□坂口−ルスカ■、2回戦 : ○坂口−木戸●・・・坂口が決勝進出
Bブロック
1回戦 : ○藤波−アレン●、○ゲレロ−星野●、2回戦 : ☆ゲレロ−藤波★・・・ゲレロが決勝進出
Cブロック
1回戦 : ○トラビス−木村●、○長州−剛●、2回戦 : ○長州−トラビス●・・・長州が決勝進出
Dブロック
1回戦 : ○ハンセン−サンタナ●、☆小林−パワーズ★、2回戦 : ○ハンセン−小林●・・・ハンセンが決勝進出

敗者復活戦A
1回戦 : □永源−ルスカ■、○アレン−星野●2回戦 : ○木戸−永源●、○藤波−アレン●
3回戦 : ○藤波−木戸●・・・藤波が決勝進出

敗者復活戦B
1回戦 : ○剛−木村●、◇サンタナ−パワーズ◆、2回戦 :○剛−トラビス●、○小林−サンタナ●
3回戦 : ○小林−剛●・・・小林が決勝進出

敗者復活戦C
1回戦 :
○剛−木戸●・・・剛が決勝進出

決勝リーグ(45分1本勝負)

○フォール、ギブアップ勝ち(5点)、☆リングアウト勝ち(4点)、△引き分け(2点) ■・・・棄権

 

  アン
ドレ
ハン
セン
ロー
デス
ゲレ
猪木 坂口 小林 藤波 長州 得点
アンドレ 32
ハンセン 32
ローデス 29
ゲレロ
猪木 35
坂口 32
小林 12
藤波 20
長州 11

 

決勝戦進出者決定戦(蔵前国技館:45分1本勝負)

1回戦 : ○アンドレ(体固め4分37秒)坂口●
2回戦 : ☆ハンセン(リングアウト1分48秒)アンドレ★

優勝決定戦 (蔵前国技館:時間無制限1本勝負)

◇猪木(反則勝ち7分49秒)ハンセン◆

猪木が3連覇達成。

総評 : 前年に続き4強のデッド・ヒートが展開された。後半戦にはボブ・バックランド、ハルク・ホーガンが特別参加した豪華な顔ぶれのシリーズとなった。特に国技館での優勝戦出場資格者決定戦はこれぞ昭和プロレスと言う感じで、アンドレのリングアウト負けはホーガンの乱入によるもの。猪木は右足の負傷を押しての優勝であった。

予選リーグ情報提供:AWCTOM様

 

第4回MSGシリーズ 昭和56年

予選なしの総当たりリーグ戦。得点上位2名で優勝決定戦を行なう。

参加選手:アントニオ猪木、坂口征二、藤波辰巳、長州力、スタン・ハンセン、ハルク・ホーガン、ボビー・ダンカン、サージェント・スローター、クリス・アダムス、マイク・マスターズ、タイガー・ジェット・シン

○フォール、ギブアップ勝ち(5点)、◇リングアウト・反則勝ち(4点)、△引き分け(2点)

 

 

  ハン
セン
ホー
ガン
ダン
カン
スロ
ータ
アダ
ムス
マス
ター
シン 猪木 坂口 藤波 長州 得点
ハンセン 39
ホーガン 36
ダンカン 14
スローター 12
アダムス
マスターズ
シン 38
猪木 38
坂口 33
藤波 29
長州 16

 

決勝戦進出者決定戦(蔵前国技館 : 60分1本勝負)

猪木(両者リングアウト18分34秒)シン
延長戦ランバージャックデスマッチ
◇猪木(反則3分35秒)シン◆

決勝戦(蔵前国技館 : 時間無制限1本勝負)

◇猪木(リングアウト7分45秒)ハンセン◆

猪木が4連覇達成。

総評 : 猪木、ハンセン、アンドレ、坂口の4強にアジア・リーグ戦以来久々のリーグ戦参加のシンと、急成長のホーガンがどう絡むかが期待されたが、開幕前にアンドレがキラー・カーンに足を折られて来日中止となった。それでもリーグ戦は多いに盛り上がり、最終戦蔵前国技館での猪木の2連戦もすっきりした決着ではなかったが、昭和世代の脳裏には焼き付いているであろう名シーンであった。

 

第5回MSGシリーズ 昭和57年

予選なしの総当たりリーグ戦。得点上位2名で優勝決定戦を行なう。

参加選手:アントニオ猪木、坂口征二、藤波辰巳、長州力、キラー・カーン、タイガー戸口、谷津喜章、ラッシャー木村、アンドレ・ザ・ジャイアント、ディック・マードック、マスクド・スーパースター、ドン・ムラコ、アイアン・シーク、トニー・アトラス

○フォール、ギブアップ勝ち(5点)、◇リングアウト・反則・不戦勝ち(4点)、△引き分け(2点)

 

  アン
ドレ
マー
ドッ
マス
クド
ムラ
シー
アト
ラス
木村 カー
猪木 坂口 藤波 長州 戸口 谷津 得 点
アンドレ 56
マードック 41
マスクド 36
ムラコ
シーク
アトラス 31
R・木村 33
カーン 49
猪木 53
坂口 35
藤波 35
長州
戸口 17
谷津 13

 

優勝決定戦 (蔵前国技館 : 時間無制限1本勝負)

○ アンドレ・ザ・ジャイアント (体固め16分42秒) キラー・カーン

優勝 : アンドレ・ザ・ジャイアント
準優勝 : キラー・カーン
殊勲勝 : キラー・カーン
敢闘賞 : ディック・マードック
技能賞 : 藤波辰巳

総評 : 久々の多人数参加の総当たりリーグによって行われた。今回はリーグ戦で2位の猪木が決勝前日のタッグマッチ(猪木&藤波対テキサス・アウトローズ)でいためていた左足が悪化し、決勝進出を断念。変わってリーグ戦第3位のカーンが繰り上がりで因縁のアンドレと優勝を争った。この時のカーンは緊張気味ではあったが、大いに善戦し国技館を沸かせた。エプロンで声援を送っていた藤波、長州の姿が印象的だった。このシリーズの主役は紛れもなくキラー・カーンであった。初優勝のアンドレは前年のMSGタッグに続き連続優勝。一番強かった時期だ。外人の優勝は(アジア・リーグのシンを除いては)ワールドリーグ戦、MSGシリーズ通じて初の快挙であった。期待されたアトラスは今一つ、長州、シーク、ムラコの不調が目についた。
( 資料提供:MOONLIGHT様 )