ファイル60 幻のIWA世界ヘビー級選手権を発掘!

2015.3.13 

 以前から、国際プロレスでは非公式(つまり熱戦譜には掲載されない)に、タイトルマッチや、金網デスマッチが開催されていたという情報は、あらゆるメディアで紹介され、公然の事実となっていた。しかし、研究室ではついにその証拠写真を入手した。その写真をここに紹介しよう!

 昭和プロレス研究室および昭和プロレスマガジンに多くの写真を提供してくださっている、昭和プロレス研究室専属カメラマン(?:笑)の、HARU一番氏が、フィルムスキャナーをついに導入し、ネガフィルムをスキャンし貴重な画像をデータ化する作業を開始された。そんな、HARU一番氏から、データ化された画像を頂いたのである。その中にあった、ある試合に筆者は目を見張った。

 その試合とは、昭和51年1月18日岡山武道館で行なわれた「新春パイオニア・シリーズ」第9戦のメインエベント。ラッシャー木村 対 ウインター・ホークの60分3本勝負である。観衆は3700人。熱戦譜によるとこの試合はノンタイトルで、ラッシャー木村が2−1で勝利を収めている。

1本目 ホーク(体固め、7分3秒)
2本目 木村(体固め、4分57秒)
3本目 木村(逆エビ固め、3分52秒)

 その試合の開始から終了まで、HARU一番氏の撮影したフィルムに収められていたのである。以下、順を追って紹介しよう。

  

 木村のセコンドはスネーク奄美 デモンストレーションの舞を踊るウインターホーク  にらみ合う両雄! 
     
 木村のコブラツイスト  ウインターホークが攻めている? 外人総出でホークのセコンドを勤めている
     
 2本目はブレーンバスターから木村がフォール? フィニッシュは逆エビ固め   木村の手にはIWA王者のベルトが!


 

最後の写真を見て驚いた筆者は、HARU一番氏に確認のメールをいれた。

ミック
 ’76新春パイオニアの木村VSウインターホーク戦ですが、木村がIWAのベルトを持ってますね?
 まさかタイトル戦として行なわれたんでしょうか!
HARU
 ウインター・ホークvs木村戦はご指摘の通りタイトルマッチです。外人総出でセコンドに付いていました。
 岡山で幻のタイトルマッチはヘスとも行っています。他の地方でもタイトルマッチを行っていると思うので、
 木村選手の防衛回数はゆうに100回は超えているでしょうね。

なんと言うことだろう。日本でのタイトル最多防衛記録保持者は、ラッシャー木村だったのか! また新しい事実が、白日の元に晒された・・・。


Special Thanks:HARU一番氏