ファイル59 レッド・デビルス2号の正体を暴け!

2014.11.21 

 過去、ザ・インフェルノ、ジ・アサシンズ、ブルー・インフェルノスの正体について、定説を覆してきた「昭和プロレス・ファイル」だが、今回は、レッド・デビルス2号の正体に迫ってみたいと思う。

 
国際プロレスには、昭和53年にザ・レッド・デビルズ1号&2号、昭和56年にザ・レッドデビルが来日している。昭和53年に来日した1号の正体は、チン・リー、そして2号と、昭和56年に来日したレッドデビルの正体は、新日本プロレス、全日本プロレスに素顔で来日したビル・ホワイトがその正体であると、週刊ゴング増刊の「日本プロレス50年史」、ベースボールマガジン社の「忘れじの国際プロレス」の来日レスラーリストには明記されている。

 当研究室でも、この説を疑うことなく信じていたのであった。しかし昭和プロレス・マガジン34号を編集中、国際プロレスに来日したレスラーの経歴や画像を再チェックしていた時に、昭和53年に来日したレッド・デビルズ2号と、昭和56年に来日したレッドデビルは別人なのではないかと思えてきたのである。

 昭和56年に来日したレッドデビルは、定説どおりビル・ホワイトで間違いないが、2号がどう考えてもホワイトとは思えないのである。まずは、ビル・ホワイトの素顔の写真と、昭和53年のレッド・デビルス2号、昭和56年版レッドデビルの写真を見比べてみよう。

  

 ビル・ホワイト  昭和53年版レッド・デビルズ2号  昭和56年版レッド・デビル 

 

 青い眼、特徴のある上を向いてとんがった鼻の形・・・ビル・ホワイトと昭和56年版レッド・デビルは、同一人物であることは間違いなさそうだ。しかし、昭和53年に来日した2号は大きなダンゴ鼻。白黒写真で分かりにくいが、目の色も青くはなさそうである。

 2010年にリリースされた「国際プロレス・クロニクル 上巻」にレッド・デビルズVSグレート草津&マイティ井上組の試合映像が収録されているのでチェックしてみた。


 プロフィール写真 試合映像 試合映像 


 

 身長は井上と草津の丁度あいだぐらい。ホワイトより小さいように思える。鼻はホワイトのように高いが、上を向いた特徴のある鼻ではない。さらにホワイトにはある胸毛がない。

 ザ・インターンとして来日したトム・アンドリュースに似ているが、アンドリュースの特徴である二の腕の刺青がないのでアンドリュースではなさそうである。

 そこで、流智美氏、清水勉氏、緑健輔氏に意見をうかがった。その結果、各氏ともに「別人だと思う」というご意見であった。2号はホワイトではないことは間違いなさそうである。しかし、その正体については各氏ともに分からないという。

 緑健輔氏は、門馬忠氏、鶴見五郎選手、高杉正彦選手に確認していただいたが、三氏とも覚えていないとの回答であった。

 そんな折、LA在住のマニアである濱崎氏から興味深い情報が寄せられた。その内容はさらに謎を深めるものであった。

(引用)
 ビル・ホワイトはCACの常連なんで、たしか2010年にCACに来たときに「レッド・デビルでサイン下さいとお願いしたことがあります。そしたら、「あれば自分ではない、自分はスコーピオンズとして国際にいった」と言われ、仕方なく スコーピオンでサインもらいました。
(引用おわり)

 いやぁ、驚いた! 昭和51年に来日したカナダ版のザ・スコーピオンズといえば、1号がチン・リー(またかよ!)で、2号がジェリー・クリスティーというのが定説。2号がビル・ホワイトだったのか・・・? スコーピオンズは、眼の部分のメッシュの入ったマスクに全身タイツだったから、正体については外見からは全く推測できないのだが・・・。この問題はまた別の機会に検証するとしよう。

 次に実際に53年版と56年版と戦ったマイティー井上氏に聞いてみたのだが、その答えはは「う〜ん、覚えていないですねぇ!」とのことであった。

 井上氏は、門馬忠氏、高杉正彦選手にも確認を取って下さり、(両氏ともに「なぜいまレッドデビル2号?」と不思議に思ったであろう)、門馬氏の答えはやはり「覚えていない」だったそうだが、高杉氏の答えは以下のようなものだったそうである。

「シリーズ終了後、羽田空港に送っていきました。そのとき素顔を見ましたが、名前は分かりません」

 これは大きなヒントである。高杉選手はレスラーになる前は山本小鉄ファンクラブの会長を務めるほどのプロレス・ファンだったから、ビル・ホワイトぐらいは知ってっていただろうし、昭和56年にホワイトはレッドデビルとして来日しているのだから、53年版もホワイトだったのなら、その名前を挙げたであろう。やはり、昭和53年版はビル・ホワイトではなかったと結論付けてよさそうである。

 こうなると、2号の正体は誰か? ということになる。当時のパンフには30代前半と書かれている。さらに来日前にノバスコシアの試合会場で、吉原功社長に挑戦状を手渡していることを考えると、いわゆるマリタイム地区を主戦場としていた選手だと思われる。

 そこで、浮上したのがプリティーボーイ・アンソニーやダン・ジョンストンといったレスラーだが、何れも国際プロレスには来日しており、高杉選手が「名前が分からない」と言う人物には当てはまらないように思える。現時点でいえるのは・・・

1.昭和53年に来日したレッド・デビルズ2号は、ビル・ホワイトと別人
2.その正体はマリタイム地区で活躍していた未来日のレスラー
3.髪はブラウン、身長は185センチ前後

 どなたか、マリタイム地区のレスラーに詳しい方がおられましたら、レッド・デビルス2号の正体候補のレスラー情報をお寄せください!

Thanks to マイティー井上氏、流智美氏、清水勉氏、緑健輔氏、濱崎理氏