ファイル25 アントニオ猪木札束ばら撒き事件!(昭和54年5月1日)

  2007.4.1remix

前哨戦のタッグマッチでも札束を観客に誇示していたブリスコ
写真提供 HARU一番様

 

 アントニオ猪木は時代が平成になった現在でも、現役時代と変わらぬ人気を獲得し、中には彼を「現代のカリスマ」と呼ぶ人さえいる。現在もプライドで安田をスターにするなど、そのプロデュースの才能はなかなかのもの。しかし、過去には海賊仮面などの失敗もあった。その失敗の中でも、知る人ぞ知る失敗アングルがある。それは昭和54年のMSGシリーズで行われたNWF世界選手権試合に、ブリスコが10,000ドルの賞金をかけたという、前代未聞の試合でおこったのである。

 

   
日プロ時代からおなじみのガウンで登場   ブリスコから新間氏に札束が・・・。   国歌吹奏。昭和ならでわの風景。
   
二階堂自民党副総裁がコミッショナー宣言!   猪木が掟破りの逆4の字固め!   珍しい猪木のサイドスープレックス
   
ブリスコが伝家の宝刀を抜いた!   2回目の4の字を丸め込んで決着。   新間氏から札束を渡される猪木
   
坂口はあきれてるのか?   札束が舞う!   ブリスコも札を投げる!

 

 試合はオーソドックスな展開で、ブリスコが足4の字固めに来たところを首固めで丸め込むという、ブリスコお約束の負けパターンでフィニッシュ。試合後、ベルト返還より前に、新間氏が猪木に札束を手渡す。満面の笑顔で受け取った猪木は、何を考えたか10,000ドル分の1,000円札を客席に向かってばら撒いた! 当時は1ドル240円なので、2400枚の1,000円札がばら撒かれたということになるが・・・。ブリスコは1回だけ来日するという契約だったらしいので、何とか猪木とのタイトル戦を盛り上げるためのアングルだったようだ。この10,000ドルは本当にブリスコが自腹ではらったわけではないとおもうが、ブリスコがプロレス嫌いを公言していたのは、こういうアングルの強要に嫌気がさしたのが、その一因かもしれない。

放送終了後に「金を粗末にするな!」という抗議の電話が入ったことは、まず間違いなかろう。「プロレスラーは紳士たれ!」を公言していた猪木らしからぬパフォーマンス。リングの上では非常識人間だが、実は常識人間の上田が「ああいうことをやっちゃぁいかん!」といったそうである。札束を新間氏から受け取る猪木の背後で唖然とする藤原の表情が全てを物語る失敗アングルであった。

2007.4.1追記

 07年3月29日付で掲示板に「あの札束はドル札」という勘違いを書き込んでしまい大変ご迷惑をおかけしました。実際で会場で試合をご覧になった、ごんちゃんさんおご指摘どおり、あれは1,000円札だったようです。ちなみに当時のゴングを確認しましたが、この札束ばら撒きシーンはおろか、グラビアでは賞金マッチであったことすら記載されていません。やはり関係者にも評判が悪かったのか?