ドンキー・ライド・デスマッチ

2002.8.20 update

 
敗者が無理やりロバに・・・。   観客から罵声が・・・。

 

 プロレスというのは不思議なスポーツで、同じ内容の試合をやったとしても地域によって受ける、受けないが明確に分かれる。特に昭和時代の日本とアメリカではその傾向が強かった。今回紹介するデスマッチも日本ではまったく受けないだろうと思われる不思議なペナルティー・マッチである。ペナルティー・マッチというのは敗者が何らかの罰則を与えられるものである。特に有名なのが当HPでも紹介したヘアー・ベンド・マッチ(髪の毛でスマッチ)である。やはり丸坊主にされると言うのは屈辱的な仕打ちであり、世界中ほとんどの地域で通用するペナルティーであろう。しかしアメリカでは屈辱的なペナルティーでも、われわれ日本人にはぴんと来ないものだある。それが今回紹介する「ドンキー・ライド・デスマッチ」(筆者が命名)である。

 1976年11月27日にデトロイトのコボ・ホールで行われた、当時US王者のブルドッグ・ドン・ケントとハンク・ジェームスのシングル・マッチに採用されたペナルティーが「敗者はロバに乗る」と言うものだった。ロバに乗るといえばドンキホーテを思い出すが、やはり「間抜け」な行為の象徴なのだろうか?写真では分かりにくいが、観客はケントをやじって大いに盛り上がっている。ケントはこの後、リングサイドを一周させられたようだが・・・われわれ日本人にとっては痛くも痒くもないペナルティーである。