昭和プロレス秘宝館

WRESTLING WORLD 70年夏季号

2002.9.29update

 

  目次

ハンス・シュミット:冷酷で思い上がったドイツ野郎 byルー・サハディ
ヘイスタック・カルホーンがあたらな戦いに突入 byマーク・バーナード
トニー・ローズ:かごの中のガラガラヘビ byフィル・ミラー
バルチモアの肉弾戦
カリフォルニアの乱激戦
イワン・コロフ:怒れるロシア人
キャシー・オデイ:なまりの抜けないアイルランド人 byフィル・ミラー
北西部を燃え上がらせるメインとカービー
エドワード・カーペンティア:グレコローマンアクロバット byジョン・ヴィンセント

カラーギャラリー
シークとレイトンの肉弾戦

価格60セント

  

 今回紹介するのはレスリング・ワールドの70年(昭和45年)夏季号。最初の10ページは広告や読者投稿欄ばかりでようやく10ページ目にビル・ミラーのグラビアが登場する。このショットはかなりカッコいい。巻頭特集はハンス・シュミットが登場。シュミットの非情なファイト振りについて触れている。続いてはカルホーンの特集。彼の私生活、特に食事についてインタビューする記者との戦いを紹介している。このあとは当時人気があったと思われる女子レスラートニー・ローズの特集。そしてブルーノ、カルホーンVSキワルスキー&ジョージ・スチールの決戦グラフ。さらにロス・マットのグラフ(ブラッシーVSブラジル、マラレスVSアラスカン、ジュニアVSオースチン)が掲載されている。そしてデトロイトのドル箱カードザ・シークVSロード・レイトンの戦いのカラーグラフへと続く。

 

     

 

 つづいてはWWWF地区で売り出し中のイワン・コロフが登場。日本遠征が決まっているコロフについて「日本のファンも彼を認めざるを得ないだろう」と評している。再び女子レスラーのキャシー・オデイの特集のあと、北西部のドル箱カードだったロニー・メインとロジャー・カービーの抗争を特集。カービーのパートナーとして、あのビューティフル・バーガードも登場している。続いてはカーペンティアの特集。単なるアクロバット・レスラーではなく、グレコローマンスタイルの基礎を持ったレスラーだということをアピールしている。続いてのモノクログラビアにはドン・デヌーチとタロー・タナカが登場。デヌーチが腰に巻いているのはWWWFで流用された豪州版IWA世界タイトルのベルトである。

 

     

 

 

 そしてお待ちかね(?)のレーティングスが掲載されているので紹介しておく。(この号ではシングル・レーティングしか掲載されていない。)

世界王者=ブルーノ・サンマルチノ、北米王者=バーン・ガニア、US王者=ザ・シーク、カナダ王者=ジン・キニスキー、パシフィック王者=ボボ・ブラジル

1.フレッド・ブラッシー、2.ジョニー・バレンタイン、3.レイ・スティーブンス、4.アーニー・ラッド、5.フレッド・カリー、6.ディック・ザ・ブルーザー、7.ドクターX、8.クラッシャー・リソワスキー、9.ザ・デストロイヤー、10.キラー・コワルスキー、11.ダニー・ホッジ、12.ルー・テーズ、13.ジン・キニスキー、14.ジョージ・スチール、15.イワン・コロフ、16.フリッツ・フォン・エリック、17.ゴリラ・モンスーン、18.カウボーイ・ビル・ワット、19.ブル・カーリー、20.ペッパー・ゴメス、21.サンダーボルト・パターソン、22.イゴール、23.ハンス・シュミット、24.ホイッパー・ワトソン、25.ウィルバー・スナイダー、26.ワルドー・フォン・エリック、27.マッドドッグ・バション、28.ビル・ミラー、29.エドワード・カーペンティア、30.レジー・パークス、31.デール・ルイス、32.パット・オコーナー、33.ボブ・ガイゲル、34.ロード・レイトン、35.カウボーイ・ボブ・エリス、36.ヘイスタック・カルホーン、37.ルイス・マルチネス、38.バロン・フォン・ラシク、39.ハンス・モーティア、40、パンペロ・フィルポ、41.サイクロン・ネグロ、42.ロッキー・ジョンソン、43.ベン・ジャスティス、44.ワフー・マクダニエル、45.ザ・ストンパー、46.ジェス・オルテガ、47.アリ・ババ、48.フランキー・レイン、49.レッド・バスチェン、50.ビリー・ライオン

 やはりデトロイト地区で活躍していたレスラーが多くランキングされている。9位にデストロイヤーが登場しているが、7位のドクターXは誰なのであろう?もしくは7位のデストはディック・ベイヤー版ではないのかもしれない。カナダ王者として別格扱いのジン・キニスキーがなぜか13位にランクされているのは不可解。