昭和プロレス秘宝館

 

少年マガジン・決定版シリーズ「プロレス反則技100」

2005.5.7 update

  

石原豪人によるザ・シークの火炎攻撃!

 

 研究室のネタ集めには、ネットオークションも活用しているのだが、多くの場合法外ともいえるプレミア価格がついてしまう。しかし、時には意外な掘り出し物が意外な低価格で出品されている場合がある。今回紹介する少年雑誌の切り抜きも非常に安価でゲットした。

 元の少年雑誌の名前が分からないのだが、「プロレス反則技100」という企画が、マニア心をくすぐるので即ゲットした。届いた切抜きを見ると、文と構成が山田隆氏。メディコ1号、2号の日本での試合の写真が使われているので、昭和44年4月以降に出版されたものの用である。タイトルどおり反則技を100紹介しているわけだが、何とか100項目そろえないといけないという、山田氏の苦労が手に取るように分かるので、100項目すべてを解説要約つきで紹介しよう。

その後の調査で「少年マガジン」の記事であることが判明しました!

アラビアの怪人ザ・シーク
1.火炎大放射 〜 口から火を吹きあいてを大やけど!

モーレツ怪反則
2.カンガルー・ケネディのブーメラン投げ〜ケネディは興奮するとブーメランで殴ったり投げつける。あたったら大怪我だ。
3.ミイラ男のばい菌まき
4.マーク・ルーインのアナコンダ殺法
5.密林男の6キロ・キック 〜 グレート・アントニオは片方6キロの靴で相手を踏みつける
6.ザ・バイキングの角突き 〜 ピンチになるとかぶとの角で相手をぶすりとやる。
7.首吊り男の死刑反則 〜 ザ・ハングマンは死刑用の縄を相手に引っ掛けて締め上げる。今まで200人以上のレスラーがやられている。

地獄の肉弾殺法
8.ターザン・タイラーの死のダンス
9.ミラーの絞首刑づり
10.ブルーザーの原爆落とし
11.コワルスキーのひざ落とし
12.エリックの鉄の爪

肉弾反則技10
13.チョーク
14.パンチ
15.つまさきげり
16.指おり
17.かみの毛むしり
18.目つき
19.急所げり
20.タイツつかみ
21.かみつき
22.レフェリー攻撃

プロレス超々反則
23.二人がかりキック
24.ルー・テーズの殺人パンチ 〜 テーズはおこると殺人パンチを出す。大木が一発で倒されている。
25.タッグチームの日本一の反則 〜 ヤマハブラザーズは日本一たくみな反則チームだ。
26.小人プロレスのレフェリー攻撃 〜 レフェリーのほうが大きいのですぐにおさまってしまう。
27.ミスター珍のサポーター巻き
28.ダスティ・ローデスのゴング前反則負け
29.佐倉輝美のバケツぶんなぐり 〜 (佐倉は)「バケツ女」というあだ名がついている。
30.バディ・ロジャースの世界一反則 〜 ロジャースは反則の世界王者といわれ不人気ナンバーワンだった。

反則王グレート東郷の七大凶悪技
31.塩の目つぶし
32.電話機なぐり
33.のど締め
34.バケツなぐりこみ
35.カラテつき
36.水攻め奇襲
37.鼻かみつき

殺人医師団メディコ
38.麻酔剤クロロホルム反則 〜 クロロホルムで相手をねむらせて勝つ。
39.手術用メス使い反則
40.なぞの歯おり 〜 不思議な方法で歯をおり、病院送りにする

プロレス超々反則
41.力道山の反則負け防衛
42.小鹿雷三のくつかみつき
43.K・K・コックスの血の池反則 〜 コックスは試合のたびに相手に大出血させるので、たんかを持ち込む。
44.ザ・ビーストのにおい反則? 〜 風呂に入らないビーストは異様なにおいがするので、相手が逃げてしまう。
45.フエブラス・ムーラの場外乱闘
46.ヘイスタック・カルホーンの蹄鉄殴り
47.キラー・コックスの入れ歯なぐり
48.だれかがやってるへんな反則? 〜 寝技で相手の顔が自分のしりの下にきた時おならをするレスラーがいる。

銀髪鬼ブラッシー 吸血!かみつき殺法
49.ブラッシーはここにかみつく 〜 ひたい、耳、鼻、目、指、かた
50.最強反則 “かみつき” 〜 ブラッシーの試合を見て6人の老人がショック死し「テレビ殺人事件」と騒がれた。

かみつき五大特訓
51.やすりで歯をとぐ
52.歯を強くする薬を飲む
53.かたいものをかむ
54.催眠術の練習 〜 アラビア人から催眠術を教わり、相手が逃げてかみつきにくい時は、催眠術をかけてかみつく。
55.スパーリングであごを強くする 〜 ボクシングのスパーリングであごを殴らせる

凶器使いの反則王
56.なんでも凶器=ダニー・リンチ
57.1発でKO!いすなぐり=力道山
58.コイン頭突き=ミスター・アトミック
59.ドラム缶ぶつけ=ブル・カリー

凶器大反則
60.紙やすり目つぶし反則 〜 トニー・ボーンは紙やすりで相手の目をこする。
61.ロープ・ギロチン反則 〜 クラッシャー・リソワスキーはロープに相手の首をはさんで絞める
62.栓抜きなぐり攻撃
63.コーナーのひもしめ反則
64.鉄柱はちあわせ反則
65.げたの乱打反則
66.ビールびん反則
67.見物人の持ち物で反則

 

特だね図解 小型凶器のかくし場所
68.ほうたいの中
69.かみのけの中 〜 ピンや釘をかくす
70.口の中
71.サポーターの中
72.コーナーの鉄柱
73.わきの下
74.手の中
75.タイツの中 〜 内側の特別な袋の中にかくす
76.くつの中
77.くつの底 〜 コインなどをばんそうこうで貼り付ける

78.顔面手錠うち マレンコのチェーン・デスマッチ反則
           〜この顔面手錠うちで2.5リットルの血を流したレスラーもいる

意外な反則凶器
79.新聞記者のカメラ
80.放送席のマイク
81.ボールペン、えんぴつ、万年筆
82.リングに上がるための階段
83.せんぬき
84.観客の持っているこうもりがさ
85.会場に落ちているビー玉
86.会場を掃除するほうき
87.タイツのひも
88.試合前にもらった花束
89.紙やすり
90.ビールのせん。ぎざぎざの方を使う
91.観客のくつやゲタ
92.観客のレインコート(首をしめる)
93つえ

 

 

94.ボボ・ブラジル 死のヤシの実割り頭突き
  150人を病院送り 〜 アメリカの州の3分の2がこの技を禁止。
  ひみつの訓練法 〜 ブラジルは大木に頭を叩きつけ血だらけになって鍛えた
  頭にある弱点 〜 石頭のブラジルだが、後頭部は弱い

反則狂人ブルート・バーナードの6大奇襲
95.大型凶器反則技
96.あご割りパンチ 〜 10さいのとき大人とケンカしてあごを叩き割った
97.目攻撃
98.胸毛ざし 〜 ブルーとの胸毛は針金と同じで、相手の目を胸毛で刺す
99.筋金入りひざ落とし
100.くび絞め 〜 レンガを積む職人だったので手の力がつよく、10人が喉をつぶされた。

 というわけで、めでたく100項目達成!山田さんのご苦労が目に見えます。「バーナードの胸毛さし」、「メディコの謎の歯おり」、「誰かがやってる変な反則?」あたりは、思わず笑ってしまいました。やはり当時の雑誌は挿絵が素晴らしいですね。

 しかし少年漫画雑誌にプロレスが大々的に特集されていた時代。昭和30〜40年代の方がプロレスに市民権があったと感じるのは私だけだろうか?

追記:この特集が掲載されたのは「少年マガジン昭和44年22号(5月25日号)」であるとの情報をルター電子レンジさまよりいただきました。